四月と十月

10月になりました。
読書の秋、書店には新しい本がたくさん並びます。
発刊されたばかりの「四月と十月」をパラリとめくる。
雲のうえの牧野伊三夫さんが編集・発行人をつとめる美術同人誌です。

この冊子との出会いは
いまはなき小倉南区のアートセブンスタジオという画材屋さんで。
その頃、高校生だった私はごてごてとしたゴシック体の雑誌が好きで
明朝体の静かな「四月と十月」には少し渋い印象を持ちました。遠くの世界のような。
牧野伊三夫さんのこともそこで知ることになったのだけれど、
当時の私にとってはほんとうの「雲のうえのひと」でした。

そして10年の時が流れ、再び読んでみることに。
あの頃読んだ時よりも心にすっと入ってくる気がしました。
ページごとに現れる
画家・写真家・アーティストの、思ったこと、日常のこと。
それだけで面白いんだなぁと。
それが高校生の頃にはわからなかった。
仰天ニュースじゃないと雑誌はできないんだと。

実家にある10年前の「四月と十月」。
また読んでみようと思います。

四月と十月HP

(林)