日が暮れるまで若松で

日もだいぶ長くなって街歩きしやすくなりました。
日が暮れるまでたっぷりと若松の市場を散策。






丸窓の天ぷら、と聞くだけでお腹が鳴ってしまうという方、結構いるんではないでしょうか?




丸仁市場の丸窓さんは誰もが認める天ぷらの名店。雲のうえ2号に登場。


九州では魚のすり身を揚げたものも天ぷらと呼びます。
若松の方々をはじめ、私のように洞海湾を渡って買いに来るという丸窓ファンも多数。
その声に応えてか、予約や全国発送もしてくれます。


ある日お邪魔したときには、どの箱にもいっぱいに天ぷらが並べてあって、思わず「やった!間に合った!」と声をあげたのですが、聞けばほとんどが予約済だった、なんてこともありました。
店頭に並べる間もなく売れていく大人気の天ぷら、買うならお昼までにお店に駆けつけるか、電話で予約したほうがよいでしょう。


ちょっと早めにでかけて、街歩きのスタートをここの天ぷらにするのはいかが?
種類は、野菜天、キクラゲ天、シンプルな白天の3種。
このおいしさは誰もが病みつきになること間違いなしです。









エスト本町商店街に移りまして、こんなものを見つけました。



ボタンの量り売りです。衣装ケースにぎっしり。
可愛いものを見つけては、マスの中へ、もひとつ見つけてマスの中へ。
ちゃらりちゃらりという音が耳をくすぐります。時間を忘れてさながら宝探し!



探せばこんなにかわいいものがたくさん!



時代屋土井さんは和物アンティークのお店。


奥さまによると、ボタンはシャツに付け替えて雰囲気を変えたり、カットソーにつけてリメイクするのにもいいそうです。アイデアが広がります。
また、店内には古布が揃い、きちんと手入れされているので、地直しなしでもすぐに使えそうです。
アンティーク着物や手作りアクセサリーも目をひきます。
暮らしに和を取り入れたい時、ここを訪れてみては?








次は若松のお隣、JR藤ノ木駅から若松方向に歩いて10分の、宮丸市場。



この市場に入ったとき、どこの区画にもちゃんとお店が入っていて、全体が明るい印象を受けました。


「いらっしゃい、こんにちは」と声をかけてくださったのは、野菜果物を商う嘉村商店の奥さま。
「ここの市場は私の父の代からですから、60年以上経ってます。」とのこと。


その傍らで、丁寧な手つきで作業しておられたのは、息子の英明さん。
「これから夏に向けては地元若松産の野菜もどんどん増えてきますよ。トマト、きゅうり、すいか、キャベツ…」


ここのお野菜は他でみるそれより断然ツヤが違います。
トマトは真っ赤でハリがある。葉もの野菜は葉先までピンとして、エリンギもふっくら形のいいものばかり。
美味しい野菜を確実に食卓へ届けようとする信念があちこちから伝わってきます。
次はお買い物バッグ持参で来よう!




同じ市場のお肉屋さんの肉団子も美味しかったです。しかもひとつ10円、10個買って105円という安さ。


市場の一角では誰のペットか、アフリカツメガエルちゃんが水槽の中で泳いでいました。
「また来いよ〜。」とでも言っているのか、手を元気よくパタパタさせてました。








そして締めくくりは、宮丸市場すぐの菊地ガンモ店。



所狭しと置かれた駄菓子を前に、あっという間に子供に戻ってしまいます。
一生懸命ふくらました風船ガム、チューチュー吸ったチューブのジュース…。
文房具やおもちゃなど、あの頃私たちになくてはならなかったものが全て揃っています。


お店の奥には、ルーレットのゲーム台も。今のように3Dで昆虫が戦ったりするゲームなんて無かった頃、アクリル板に絵が描いてあって、その裏で豆電球がピカピカ光るようなゲーム台が「あと一回」と私たちを夢中にさせました。
もう見ることはないだろうと思っていましたが、今も現役だとは!
市内でもここだけにしかないのではないでしょうか。ぜひチャレンジを。


どのお菓子にしようか迷ったり、くじ引きにハズレて悔しがったりするのを、奥さまが優しく見守ってくれます。
今も放課後には子供たちがやってきて賑わうのだそうです。



あ、ガンモ店って、昔はがんもどきも売ってたのかな?ガンダムプラモの略??








私たちが懐かしいものを懐かしいと言えるのは、今もそのお店や場所が現役であるからだと思います。
変わらないもの進化をするもの、変化は様々ですが、これからもずっと大切にしていきたいものです。(城田女将)







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